2カ国での起業経験を生かし、タイのFinTechに挑む!長谷川潤CEOインタビュー

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Omise.co CEO長谷川潤氏

 

既にローカルのオンライン決済サービスが存在したにも関わらず、その課題にいち早く気づき、真っ向から勝負を挑んだ長谷川氏。会社を設立してから最初の資金調達までわずか4ヶ月というスピード感ある動きを見せた彼からは並々ならないベンチャースピリットを感じる。今回はそんな長谷川氏の来タイに至る経緯を尋ねた。

Omiseをはじめる前は日本とアメリカで起業経験があるとお伺いしましたが、そこからタイに行き着くまでのきっかけを教えていただけますか?

アメリカではFacebookより少し早い時期にライフログサービスを運営しましたね。一応これはTechcrunch50 2009のファイナリスト(Demopit) までいきました。その当時、Facebookの上級エンジニアがブースに来て「タイムラインなんて流行らない」とか言われたのにそのちょっと後に彼らが出してて笑いました!(笑)
次のスタートアップは日本の顧客を主に対象としたクーポンサービスでした。このビジネスは大手カフェチェーンにシステムとして売却をしました。
東南アジアを次の拠点として選んだ理由はとてもシンプルで、これから益々伸びていく市場があると感じたからです。またそのために社会基盤の整備も急速に求められてくると感じました。つまり、スタートアップをするのにとても最適な土壌があると感じたのです。
また、個人的な仕事で10年ほどタイに関わっていたため、コネクションや知識、また経験などの、様々なリソースを持っていました。なので、それらを使って、今までとは全く違う場所、特にタイでビジネスをすることが必要だと思ったからです。また約19年間の付き合いがある共同創業者のDonnieは実はタイとニュージーランドのハーフで、こういったところでもタイに縁があったからですね。

 

ーこれまで複数のスタートアップを運営し、売却までした長谷川さんは立派なシリアルアントレプレナーだと思うのですが、独自のアントレプレナーシップについてはどのようなお考えをお持ちですか?

結構実際には、失敗しています!(笑)
そんな経験から、人生は何が起きてもタフであり続けることが大切だと感じました。また、それがおもしろい友人同士で出来るなら、これ以上に面白いことって無いと思うんです。スタートアップの世界はとても厳しく、成功するのはほんの数%です。しかしその無限のエネルギーや情熱に満ち溢れた仲間たち、そして普通では思いつかないようなアイディアなどが生まれるのはスタートアップならではですし、これらの刺激を受けながら仕事をするのは心の底から楽しいですね。
Omiseもそうですが、スタートアップは自分たちの規模の小さいアイディアを大きなビジネスへと育てていきます。最初は小さいかもしれませんが、いつしかそれは人々の生活をより刺激的で楽しく変える大きなきっかけになると信じて日々過ごしていますね。

 

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国際色豊かなOmiseのメンバー。

 

ーチーム論に関してはどのようにお考えですか?以前、長谷川さんとお話した際に「社内のカルチャーがよければ、その会社はブレない」とお伺いしました。

Omiseはこれに関してはちょっと譲れない考え方を持っています。先ほど仰られたように、わたしたちは自社内に最高に刺激的でイケてるカルチャーを創りたいと考えています。なので、社員を選ぶ際に最も優先して考えているのOmiseのメンバーと似たようなマインドを持っていて、仕事を楽しくできる人です。

スタートアップを実際にやってみたこと、また周りにいる様々なスタートアップをみて感じたのは、その会社のカルチャーやコミュニケーションの深さは社員ひとりひとりのモチベーションや情熱に反映されるということでした。つまり、良い環境では、新しく画期的なアイディアは生まれやすく、そして何も言わなくても社員ひとりひとりが目の前のタスクに対して自分なりの創意工夫をします。結果的にそれはビジネスの成功に繋がると信じています。

 

ーそうなのですね。ではチーム論とは少し畑が違うかもしれませんが、共にビジネスを進めていくことになる投資家やベンチャーキャピタル(VC)を選ぶ際の評価基準はありますか?

幸運にも、これまでわたしたちが出会ったVCは素晴らしい人が多く、彼らからはたくさんのことを学びました。正直な話、資金を得るだけだったら、ちょっと根気よく探せばいくらでも見つかりますし、方法なんてたくさんあります。しかし、ここで重要になるのは「どのベンチャーキャピタルや投資家なら本当に自分たちの会社にプラスとなる価値を提供してくれるのか?」という点です。その判断のために常に考えるべきポイントは大きく3つあると考えています。
第一に、投資にいたる条件はどのようなものであるのか?
例えばハンズオンなのかハンズオフなのかという点です。この判断に関しては、自分たちの会社が果たしてどのやり方ならば最も力を発揮できるのか?ということを常に考えておく必要があり、Omiseの場合はハンズオフが最も最適な形だと考えています。
第二に、これまでの投資実績はどのような内容であるか?
特にOmiseはFinTechなので、そのVCが、これまでFintech系の会に投資している実績があるかを重要視しています。
第三に、そのファンド自体の規模はどれくらいか?
判断基準としては、仮に、自分たちがもうひとつ先のラウンドの必要性を感じた場合、彼らはそれを問題なくサポートすることが出来るのか?ということですね。
最後に、そのVCがどんな人たちかという点です。
わたしたちはVCの方達と単なる投資家ととスタートアップという関係で終わらせたくはありません。それはなぜかというと、彼らはビジネスパートナーだけでなく、Omiseのメンターであり、メンバーの一員であり、そしてOmiseを創っていくカルチャーの一部になると考えているからです。実際に彼らとは頻繁に連絡をとりアドバイスをもらい、会うことができる時にはランチやディナー+ビールなどでコミュニケーションを深めています。

ーVCも自分たちの会社のメンバーであり、そしてカルチャーを創る一部であるという言葉は、長谷川さんがいかに共に働く人を大切に考えているのかが伝わってきます。ちなみに、これまで投資を受けているVCはどこでしょうか?

実はサービスをローンチした早い段階から、East Venturesから投資を受けています。それも話し合いを設けてから約2週間で資金調達というかなり早いスピードでした。ただ、その時はまだOmiseのプラットフォームはECで、オンラインペイメントに関してはプロット段階だったのですが、ペイメントのビジネスモデルを相談した際に、ポテンシャルが高くそちらに集中するように言ってくれたのも彼らでしたね。本当に感謝しています!

ー今後の展開に関してですが、今年と来年のOmiseのビジネスマイルストーンを教えていただけますでしょうか?

今年は、まずこのタイにおける市場開拓を徹底的に行っていきたいと思っています。
また、今年の年末から来年は現在市場調査を進めている東南アジアリージョン他国への進出を確実に進めていきたいと思っています。

ーそれらの目標を達成するための施策を教えてください。

強力なパートナーシップは重要なキーになります。
今後いろいろと強力なパートナーシップの発表を行っていきたいと思っておりますので楽しみにしてください!

ーずばり、タイの次のマーケットはどこですか?

次は爆発的に伸びてきているインドネシアになると思います。
その他は「秘密」です。(笑)

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